介護資格の実務者研修って? 資格内容や費用、初任者研修との違い、働きながら取得する方法などを詳しく解説! | 採用ダイレクト

介護資格の実務者研修って? 資格内容や費用、初任者研修との違い、働きながら取得する方法などを詳しく解説!

「介護福祉士実務者研修」が正式名称になり、「介護職員初任者研修」の上位に位置し、介護福祉士の受験要件にもなっています。介護職のお仕事をしたい方や、介護福祉士の資格取得を考えている方は参考にしてみてください。

実務者研修とはどんな資格?

『実務者研修』とは、より実践に役立つ専門的知識や技術を学ぶ研修となります。
2013年4月から、介護職員基礎研修や訪問介護員(ホームヘルパー)養成研修1〜3級が介護福祉士実務者研修に統合されました。

介護の基礎的な知識やスキルを学ぶ初任者研修のワンランク上の資格となり、「介護のチームリーダー」として活躍できます。幅広い利用者に対する質の高い介護サービスの提供を目標とした研修になります。

介護職員初任者研修と共通する内容に加え、「介護過程の展開」や医療ケアとして痰(たん)吸引や経管栄養(けいかんえいよう)も実践的に学び、安全で適切な医療行為が学べます。また、「実務者研修」を修了すると、「サービス提供責任者」として訪問介護事業所で勤務することができます。

実務者研修を受けるには

受講要件

初任者研修と同じく誰でも受講が可能で、資格の有無、学歴や年齢の制限もありません。

しかし、受験前に介護資格を持っている方は受講時間を短縮できます。また基礎が身についていたほうが知識やスキルが固まりやすいので、無資格・未経験の方は基礎から学べる初任者研修からの受講をおすすめします。

カリキュラムの内容

通常20科目(合計450時間)で自宅学習と通学を組み合わせたカリキュラムとなっています。通信講座で受講する方も通学が必要となるので注意が必要です。こちらでも保有資格により研修カリキュラムの一部免除(受講時間の短縮)があります。

カリキュラムの内容は「人間と社会」、「介護」、「こころとからだのしくみ」、「医療的ケア」の4つに大きく分けられます。「医療的ケア」では喀痰吸引や経管栄養などについて実技を通して学んでいきます。

受講料

実務者研修の受講料については、保有資格により研修受講料の減額が可能です。

スクールによっても異なる為、いくつか見比べてみるのがよいでしょう。

無資格 初心者研修/ヘルパー2級 ヘルパー1級 基礎研修
約15~22万円 約10~20万円 約7万~10万円 約4万円~6万円

仕事をしながら取得はできる?

もちろん、仕事をしながらでも取得は可能です。

しかし前述したように実務者研修のカリキュラムは、基本的には450時間と定められています。社会人の方は働きながら学ぶ時間を作らなければならない為、仕事後や休日を有効活用し取得を目指していきましょう。

平日の日中に働いている方には、土日や夜間に受講できるスクールがあったりなど、働きながらでも学ぶことができます。働き方に合わせて自身に合ったスクールを選択しましょう。

介護職員初任者研修と実務者研修の違いとは?

介護職員初任者研修の内容

「介護職員初任者研修」では、介護の基礎知識やスキル(食事、入浴、排泄などの介助や生活援助など)について学ぶことができます。厚生労働省認定の公的な研修となっており、以前までの訪問介護員(ホームヘルパー)養成研修2級の同等の資格として、2013年に誕生しました。

各養成校が定めた科目を受講後、修了試験に合格することで初任者研修の資格を取得できます。講習で学んだ内容の振り返りのための修了試験となり、万が一不合格でも、再試験が実施されるので、比較的合格のハードルは低い資格となっております。
そのため、介護資格を初めて受験する方や仕事をしながらでも取得しやすいです。

修了できるまでの期間の差

介護職員初任者研修では、基礎内容は通信(自宅学習)で学んでいき、通学(スクーリング)で実技を行い、合計130時間の受講時間となります。実技は約2週間程度で、平日の日中の時間帯を中心に学べるコースや、週末に限定したコースがあり、早いと約1ヶ月での取得も可能です。

実務者研修は、無資格の場合は合計450時間の受講時間となり、約6ヶ月での取得となります。介護職員基礎研修や介護職員初任者研修、これまでに実施されていた訪問介護員養成研修(ホームヘルパー)1〜3級をお持ちの方は、カリキュラムや通学が一部免除になるというメリットもあります。

初任者研修を取得してると実務者研修の受講料が割引に

費用は研修を実施する養成校によって大きく異なります。
初任者研修の場合は4万〜10万円程度になり金額に差がある場合があります。

いきなり実務者研修から取得する場合は、15~20万円前後と初任者研修に比べると少し費用は上がります。しかし修了までの期間同様、介護職員初任者研修や訪問介護員養成研修(ホームヘルパー)1〜3級、介護職員基礎研修などを取得していると数千円から数万円割引になります。

ですので、自身の所有資格を元に、受講前にいくつか養成校を比較し、確認をしてみるとよいでしょう。

教育訓練給付金制度

国が実施する教育訓練給付金という制度があります。雇用保険の加入期間がある会社員や派遣社員、パートで働いている方は、制度の対象となる可能性があるため更に費用を抑えることができます。

この制度は、厚生労働大臣指定の教育機関で、一定の条件を満たした人が教育を受けたときに、一部費用が給付されます。

申請の手続きはハローワークで行います。雇用保険の加入期間についてや、いつ加入していたかなど、条件がいくつかありますので、最寄りのハローワークに相談してみましょう。

介護福祉士の受験要件に実務者研修が必要

国家資格の「介護福祉士」を受験するには、実務者研修の取得が必要となります。

ですが初任者研修は、受験するにあたって必須要件ではありません。
介護福祉士を目指す際、福祉系の高等学校の卒業実績がない場合は実務者研修を取得しておく必要があります。

介護資格を取得するにあたって

基礎を学ぶには介護職員初任者研修から

介護職員初任者研修は実務者研修に比べて修了までの期間が短く、約半分の費用で受講が可能です。基礎から学べる、時間と受講料を抑えられるという面でも介護初任者研修からの受講がおすすめです。

資格所有のメリット

介護のお仕事は高齢者入所施設だけでなく、医療機関など多くの場所で求められる職種です。介護系資格がなくても介護職として働ける場所も多数あります。ですが、有資格者より業務の範囲が狭くなってしまったり、「資格手当」等がつかず収入面での差も大きくなってきます。

そのため、初任者研修や実務者研修などを取得していたほうが、仕事を探す上でもっと幅が広がり、自分に合った職場・理想に近い給与を見つけることができます。

実務者研修でスキル・キャリアアップ!

介護福祉士の受験要件にもなっている実務者研修。介護福祉士を所有していると就転職時に有効であり、社会的信頼性も高くなります。

スキルを磨いていき、ケアマネジャー(介護支援専門員)資格を受験できるようにもなります。ケアマネになると利用者のケアプランを作成したりなど更に仕事の幅を広げることができます。

ス介護過程Ⅲと医療的ケアなどを学ぶことで、新しい知識やスキルを吸収し、さらに専門性を高めることで、「介護福祉士」をはじめとした将来の仕事の可能性が広がっていきます。

介護の現場で欠かせない人材となる為、介護福祉業界でお仕事をしたい方や、介護福祉士を目指す方は、ぜひ実務者研修の受講を検討してみてはいかがでしょうか?

医療介護のお仕事探し、そして良い職場で内定をとるのであれば採用ダイレクトがおすすめです。医療介護施設と直接、お話ができるのでスピーディーな対応が受けられます。非正規の求人も多数。お子様がいらっしゃるなど仕事条件に制限がある方もベストな仕事探しができます。また、採用ダイレクトは株式会社カスタマが医療介護業界で得たノウハウを駆使して始めたサービスなのでご満足いただけると存じます。